原書7巻「Harry Potter and the Deathly Hallows」(ハリー・ポッターと死の秘宝)第20章までの感想スレッド。
7巻第20章までについてコメント可です。
※百味ビーンズの感想に含まれるタイトル和訳及び内容の解釈は百味ビーンズ独自のものですので、間違っている可能性もあります。ご了承ください。
■第20章 Xenophilius Lovegood(ゼノフィリウス・ラブグッド)
思った通り一晩あけてもハーマイオニーの機嫌は直らず、ロンは彼女がいる時だけ後悔し続けてると見せかけようと不自然に沈んだ態度で、ハリーはまるで葬儀に参列してるみたい。でもハリーと2人きりの時は「雌鹿を送って助けてくれた。誰かが僕らの味方なんだ。ホークラックスは1つ片付いたんだぜ!」と恥ずかしげもなく陽気なロン(笑)
不思議な雌鹿の出現、グリフィンドールの剣をみつけた事、何よりロンが戻ってきたという幸運の急上昇であまりに幸せで、ハーちゃんの不機嫌も全然気にならないし、物事上手く進む気がして、つい顔が緩んじゃうハリー。(´m`)
ロンがケガした時に不吉だと嫌がって以来2人も言わなくなってたけど、ヴォルを名前で呼ぶ事がタブーで、そのせいで結婚式でも守りの魔法が破られ、トッテンハムコートロードでもみつかったのだと言うロン。
言われてみれば確かに
9章のカフェでハーちゃんが「ヴォルデモート」と言っちゃってます!そしてその直後にデスイーターが。なかなか鋭いじゃないの、ロン!
ダンブルドアのように本気でヴォルに立ち向かってる人しか名前で呼ばないから騎士団を見つけるにも便利で、キングズリーもデスイーターに追い詰められ危うく捕まりそうになって逃亡中だと。ここで雌鹿の守護霊を出したのはキングズリーかな、彼のは山猫だという話題になるとまごつきながら「ダンブルドアじゃないか?」と言い出すロン。
この質問にどんな願いがこもっているのか良く分かってるハリーは笑ったりしない。ダンブルドアが戻って来て彼らを見守ってくれてたらという考えは言い表せないほど慰めを与えてくれる。でも頭を振るハリー。「ダンブルドアは死んでしまった。僕は見たんだよ。それに彼の守護霊は不死鳥だ。」「でも守護霊は変わる。トンクスのは変わっただろ。」「だけどダンブルドアが生きてるならどうして現れて自分で剣を渡さないんだ?」「さあね、生きてる間に剣を渡してくれなかったり、古いスニッチや子供向けの本を残してくれたのと同じ理由かな?彼は物事を複雑にして面白がってるのかと思った時もあったけど、もうそうは思わない。彼はちゃんと分かってて僕に火消しライターを残してくれたろ。彼は僕が逃げ出すと分かってたんだ。」耳を赤くしてるロンに「違うよ。彼は君がいつでも戻ってきたがると分かってたんだよ。」とすかさずフォローするハリー。2人の友情にジーンときちゃいます。ロンの気持はダンブルドアが生きていてくれたらという読者の思いも代弁してますね;
ハリーはロンが強盗団から奪って来た新しい杖を試す事を思いつき、近くにいたクモを大きくしてみたりするので、ビビるロンw
やっぱり自分の杖のようには力を発揮できずしっくりこない。心配そうに見守ってたハーちゃんは「練習が必要なのよ。自信の問題だわ。」と、まだ責任を感じてるみたい。
テントに戻りハリーが見張りをしてると、ベッドで本を読んでるハーちゃんを何度もチラチラ盗み見てはリュックから小さなラジオを取り出して「皆例のあの人や魔法省の息がかかってるけど、1つだけ本当に起こってる事を伝えてる番組があるんだ。すごいんだぜ。手入れされるからいつも移動してて毎晩は聞けないし、パスワードが必要なんだけど、最後のを忘れちゃって・・・」と杖でラジオを軽く叩いて色々言葉を呟いてみて周波数を合わせようとするロン。彼女が本を閉じてベッドから降りて来ると「君が嫌ならやめるよ!」と気を使ってるけど彼女は完全無視。ハーちゃんが気になって仕方ないロンが可愛いけど、そう簡単に許してもらえそうにありません(笑)
すると予想もしない事を言い出すハーちゃん。「ゼノフィリウス・ラブグッドと会って話したいわ。ルーナのお父さんよ。」彼女が差し出した「ダンブルドアの人生と嘘」の本でダンブルドアがグリンデルバルドにあてた直筆の手紙の写真を良く見ると、アルバスという署名のAの文字がビードルの本にも描かれていたあの三角の印!
「クラムはグリンデルバルドの印だと言ったけど、ゴドリックの谷でこの印がついた古いお墓にはグリンデルバルドの出現よりずっと前の日付が刻まれてたわ。そしてこれよ!ダンブルドアにも聞けないし、グリンデルバルドなんて生きてるのかも分からないし、結婚式で着けてたラブグッドさんになら聞けるわ。私にビードルの本を残してくれたのは、印の意味を知って欲しかったからじゃない?これは絶対重要な事よ、ハリー!」と興奮するハーちゃん。
ゴドリックの谷の二の舞になるんじゃないかと乗り気になれず「僕らはダンブルドアが秘密のサインや手がかりを残してくれたと思いたいだけだよ。」と言うハリー。「でも火消しライターは役に立ったよ。ハーマイオニーは正しいと思う。会いに行くべきだと思う。ゴドリックの谷のようにはならないよ。彼は君の味方だよ。クイブラーでずっと支援してる。」ロンがハーちゃんをサポートするのは印の謎を知りたいからじゃないなと感じて不機嫌な顔をするハリー。ついには「票決をとろう。彼に会いに行きたい人!」と手を上げ、疑わしげな顔のハーちゃんも手を上げる。「多数決で決まりだ。悪いねハリー。」と言うロンにハリーはイライラ半分おかしさ半分の様子。ハーちゃんがベッドに戻り「君はまた彼女に好かれたくて賛成しただけだろ」と言うと「愛と戦争では何でもありさ。元気出せよ。Xmas休暇でルーナもいるぞ。」と晴々と言ってのけるロン。ロンのあまりの分かり易さに結局憎めないハリーなんでしょうねw
ルーナの家が隠れ穴の近くなのは分かってたので、翌朝オッタリー・セント・キャッチポールへ。思わず隠れ穴の方を見つめる3人。「こんなに側にいるのにあそこに行かないなんて変だな。」とロンが呟くので「あなたはXmasには帰ってたんでしょ。」とハーちゃんが冷たく言うけど、ロンは2人と離れてた間隠れ穴には帰らず、ビルとフラーの新居に泊めてもらってたんだそうです。ビルはロンの気持をよく理解してくれて、家族の誰にも伝えずとても良くしてくれたようです。
やっとゼノの家をみつけると、不思議な植物がいっぱいで表札には「クイブラーの編集長X.ラブグッド-自分のヤドリギを摘み取れ-dirigible plum(気球プラム?)に近づくな」とか書いてあります。なんじゃそりゃ、ウチで育ててる植物に触れるなって意味でしょうか。このdirigible plumってルーナがイヤリングにしてたニンジンみたいなのですね。きっとゼノが勝手に命名したのでしょう。それにしてもXから始まる名前ってのも珍しいですねw
ノックすると10秒ぐらいたってからドアが開き、裸足で汚れた寝巻きを着て白髪は汚れてぼさぼさのゼノが出てくる。「一体何だ?誰だ?何が欲しいんだ?」とわめきハリーが丁寧に挨拶してもあんまり歓迎してくれない様子で渋々家に入れてくれる。
家の中は何もかも丸っこくてやっぱり変わった家。2階の居間に通され、巨大ならせん状の角をみつけて「エルンペントの角だわ。B級取引品よ、家に置くなんてとても危険だわ!ラブグッドさん、すぐにどこかにやらなきゃ。わずかに触れただけで爆発するのをご存知ですか?」と驚くハーちゃん。相変わらず物知りです。「しわしわ角スノーカックの角だよ。2週間前に若い魔法使いからルーナのXmasプレゼントに買ったんだよ。」と強情に言い張るゼノ。
本題に入り、助けて欲しい事があるんですと言うと、「ハリー・ポッターを助ける事は危険だ。」と言うので「あなたは雑誌でハリーを支援すべきだと言ってるでしょ?人に言うだけなの?」と憤慨するロン。何か内面の葛藤に苦しんでるみたいだと感じるハリー。ハーちゃんが「ルーナはどこ?彼女の意見を聞きましょうよ。」と言うとゼノは息をのみ「ルーナは小川で釣りをしてるよ。君たちに会いたいだろうから呼んで来てから君たちを手伝うとしよう。」と出て行く。
「臆病で嫌なやつだ。ルーナは彼の10倍ガッツがあるぜ。」と言うロンをハリーが「デスイーターに僕がここにいるのをみつかったら彼らがどうなるかと心配してるんだよ。」となだめるけど、「ロンに賛成よ。ひどい偽善者だわ。人にだけハリーを助けるよう言うなんて。頼むから角からは離れていましょう。」と言うハーちゃん。あの角本当に危険なものみたいですね。
つい隠れ穴の方を見て、結婚式以来こんなに近くにいるのにジニーは僕が彼女を思って見ている事も知らないんだ、でもそれでいいと思うべきなんだ、ゼノの態度で分かるように自分と関係ある人は危険なんだからと思おうとするハリー。
部屋には美しいけどけわしい表情で奇妙な頭飾りをつけた魔女の変わった石の胸像が。戻って来て「私のお気に入りの発明品をみつけたね。」と言うゼノ。ロウェナ・レイブンクローがモデルのようで、Wit beyond measure is man's greatest treasure!(並外れた英知は人類のもっとも優れた宝だ?)とか、ラッパ型の補聴器のようなものを指してラックスパートの管だとか小さな羽根をビリーウィグのプロペラで気分を高揚させてくれるとか相変わらず意味不明な事言ってます(笑)
自家製だよと濃い紫色のガーディルートを煎じたお茶を持って来て、ルーナが魔よけになると信じてるあの玉ねぎみたいな植物ですよね。お茶にまでしちゃってる、マズそ・・・。
「ルーナは橋の所まで下りてて君達が来たのをとても喜んでるよ。全員のスープを作るのに十分なPlimpies(これもルーナ家だけの魚の呼び名?)を捕まえるのにもうそんなにかからないよ。それで何を手伝えばいいんだね。」と言うので、「あなたが結婚式で着けてた印が何を意味してるのか知りたいんです。」とついに切り出すハリー。するとゼノは眉を上げて言います。「君達はDeathly Hallows(死の秘宝)の印の事を言ってるのかね?」
ついにタイトルになってるDeathly Hallows(死の秘宝)登場!!これは一体何を意味してるのでしょうか~!
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