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Harry Potter Cafe

Welcome to Harry Potter Cafe
ハリー・ポッターシリーズの各作品について自由に語り合うCafeです♪
                    by百味ビーンズ

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2024/05/17(Fri)11:56

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原書7巻/死の秘宝 第32章

2007/10/17(Wed)00:02

原書7巻「Harry Potter and the Deathly Hallows」(ハリー・ポッターと死の秘宝)第32章までの感想スレッド。
7巻第32章までについてコメント可です。

※百味ビーンズの感想に含まれるタイトル和訳及び内容の解釈は百味ビーンズ独自のものですので、間違っている可能性もあります。ご了承ください。

■第32章 The Elder Wand(ニワトコの杖)
世界は終ってしまったのに、なぜ戦いは終らず、城は恐怖の静けさに包まれず、戦士達は手を休めないのだろう?ハリーの心は急落し、制御を失い、フレッドの死を受け止められない。
だが戦いは一時の間も与えてくれず、暗闇から放たれた閃光が背後の壁に当たったのを筆頭に次々と閃光が飛んでくる。ハリーが「伏せろ!」と叫び、ロンとハーマイオニーを押さえて床に伏せたが、パーシーはフレッドの遺体に覆い被さりこれ以上傷つく事の無いよう守っていて、「パーシー来るんだ!移動しなきゃ!」と叫んでも首を振る。「パーシー!」ハリーは兄の肩を掴んで引き寄せようとする汚れたロンの顔にいく筋もの涙の跡を見たが、パーシーは動かない。「パーシー、もう彼のためにできる事はないんだ、僕達は・・・」
ここでパーシーについてちょっと語らせて下さい。パーシーって単に嫌なやつと捉えてる人も多いかもしれませんが、私はそうは思えないし大好きな人物です。そもそもパーシーが家族と決別した時の、ケンカしてお父さんの出世しない事をなじったセリフを思い出して下さい。パーシーは功名心が強くて野心家なのは確かだけれど、なぜ野心家なのか成功したいのかと言うと、ウィーズリー家の家族が貧しくて苦労してる事を身にしみて知ってるからです。自分が貧しさから抜け出し栄誉を得たいのもあるだろうし、堅物の彼はプライドが高いのに家族の中ではからかわれがちなのでなかなか素直になれないけれど、本当はとても家族を思っているからこそだと思うんです。逝ってしまったフレッドの遺体を守り続ける事を止められないし、4巻炎のゴブレットの三校対抗試合でロンが人質になって湖に浮かんで来た時もいつになく幼く見える程動揺して、青ざめて慌ててロンを引き上げようと必死だったじゃないですか。本当はとても兄弟を家族を愛しているのに、野心家なのと生真面目な為に権力のある方の言い分を正しいと洗脳されてしまいがちで、プライドが高いために間違いに気付いてもなかなか素直に認められない。けして長所とは言えないけれど、私にとっては不器用でとても愛すべきキャラなんです。現実にもそういう人ってたまにいますよね。そして家族ってお互いとても思いあってるのに、だからこそちょっとした事でこじれてしまったりする事も現実によくあります。彼の存在がウィーズリー家の絆をよりドラマチックでリアルにしてくれていて、ストーリー上でも重要なキャラだと思ってます。
禁じられた森から解き放たれたアラゴグの末裔達も戦いに加わり、どんどん城に登ってきて失神呪文でも追い払いきれない。フレッドの遺体を運ぼうとするハリーをパーシーも手伝い、甲冑の入っていたくぼみにフレッドを上手く隠す事ができると、ハリーはもう見ていられずロンとハーちゃんを追う。ドラコとゴイルは消えていて、あたりは瓦礫の山。敵も味方も区別できないほど多くの人があちこちへ疾走していて、パーシーは「ルックウッド!」と大声をあげ生徒達を追跡していた背の高いデスイーターに突進していく。
「ハリー、ここよ!」とハーちゃんにタペストリーの裏に引き込まれ、ハリーは一瞬2人がまた抱き合ってるのかと思ったが、ハーちゃんは怒りに震えパーシーの跡を追おうとするロンを必死に抑えつけていた。こんな非常時にいくらラブラブのロンとハーちゃんでも二度までも愛の抱擁してたりしないよ、ハリー(笑)
「助けたいんだ、デスイーターを殺したいんだ・・・」「ロン、これを終わらせられるのは私達だけなのよ!お願いロン、私達は蛇を殺さなきゃ!」だがハリーにはロンがどう感じてるのか分かってた。他のホークラックスを追うだけじゃ復讐心は満たされない。ハリーもフレッドを殺したやつらを罰するために戦いたかった。そして他のウィーズリー家を探して、何より完全に確かめたかった、ジニーは・・・だがその考えは自分で想像する事すら許せなかった。
「私達、蛇にたどりつくために戦わなきゃ!でも私達が何をしなければならないか見失わないで!終らせられるのは私達だけなのよ!」泣きながら訴えたハーちゃんは涙をぬぐい大きく息をして自分を落ち着かせると、ロンをしっかり抑えたままハリーに向き直った。「ヴォルデモートの居場所をみつけなきゃ、蛇は一緒にいるはずでしょ?やってハリー・・・彼の心を見て!」
目を閉じるハリー。彼は人気のない奇妙に見覚えのある部屋に立ち、杖を弄んで見つめながら自分だけがみつけた城の中の秘密の部屋を思っていた。あの小僧が王冠をみつけられるはずがないと自信があったが、ダンブルドアの操り人形は思ったより深く踏み込んで来ていた・・・。拷問の傷跡残るルシウスは息子を心配して城の中に行きたいらしく話しかけてくるが取り合わない。「お前の息子が死んでも俺のせいではない。俺様のもとにはせ参じ加わらなかったのだ。ポッターを探す必要はない、やつは自ら俺様を探しに来る。」彼を悩ませている杖をもう一度みるめると「スネイプを呼んで来い」と言うヴォル。ルシウスが部屋を後にすると「ナギニ、これが唯一の方法なのだ。」と呟く。
ハリーは目を開けると言った。「やつは叫びの屋敷にいる。蛇も一緒だ。ルシウスにスネイプを呼びに行かせた。」「ヴォルデモートが叫びの屋敷に?戦ってすらいないの?」と驚くハーちゃん。「やつは戦う必要など無いと思ってる。僕が自分でやつのもとに行くと。僕がホークラックスを追ってると知ってて、ナギニを側においてるんだ。」「わかった。だから君は行っちゃだめだ。それこそやつが待ち望んでる事だ。ハーマイオニーをみててくれ、僕が行って来る・・・」「いや2人が待っててくれ。僕が透明マントを着て行ってなるべく早く戻るから・・・」「ダメ、私が透明マントを着ていくべきよ」「そんな事考えるな。」「私の方が有能よ・・・」誰が行くか言い争ってると、突然「ポッター!」と声がしてタペストリーがめくられ、2人のデスイーターが!デスイーターの呪いをかわし、攻撃してるとマクゴナガル先生がやってくる。ハーちゃんは「ハリー、マントを着て。私達は気にしないで。」と言うが、ハリーは3人にマントをかぶせ走って行く。
杖を勝ち取ったディーンはドロホフと、パーバティはトラバースと向かい合い、ピーブスもデスイーターに攻撃する魔法植物スナーガラフを投げつけてる。一塊がマントの上からロンの頭に当たったので呻き声をあげてしまい、デスイーターの1人が見えない誰かがいるぞ!と叫ぶが、デスイーターの多くが一瞬気をとられた隙にディーンが失神させ、報復しようとしたドロホフをパーバティが呪文で縛り上げる。2人ともお見事、DAメンバー大活躍です!
3人が玄関ホールに向うと、ドラコが「僕はドラコ・マルフォイだ、あなた達の味方だ。」とデスイーターに懇願していて、ハリーがデスイーターを失神させると誰が助けてくれたのかと顔を輝かせて見回していたが、ロンがマントの下からパンチをくらわせたので、デスイーターの上に倒れ込む。「これで今夜お前の命を救ってやったのは2度目だぞ、二枚舌野郎!」
玄関ホールは更に戦う者達であふれデスイーターだらけ。フリットウィック先生がYaxleyと戦ってる側でキングズリーはマスクのデスイーターと戦い、生徒達は負傷した友達をひきずったりして駆け回り、ネビルも毒の触手を振り回してデスイーターを攻撃してる。バルコニーから2つの体が落ちてきて、その内1人に噛み付こうと四足が突進したが、ハーちゃんは「ダメ!」と叫んで、弱って僅かに動いているラベンダー・ブラウンの後方へグレイバックを吹っ飛ばす。ラベンダー危なかった(゜Д゜||)、この後も無事でありますように・・・。グレイバックは大理石の手すりに打ち付けられても立ち上がろうとするが、水晶玉が頭に落ちてきて動かなくなる。「まだあるわよ!」とトレローニ先生が水晶玉をどんどん投げている!
玄関のドアが打ち破られ巨大なクモ達が入って来て、恐怖の叫び声があがり敵も味方も散り散りになって赤と緑の閃光が放たれ、怪物は身もだえして後足で立ち上がり更に恐怖を増す。「どうやって出る?」とロンが叫んだが、2人が応える前にハグリッドがピンクの傘を振り回してやってくる。「こいつらを傷付けないでくれ!」「ハグリッド、ダメだ!戻って!」ハリーは全てを忘れマントから飛び出したが、ハグリッドはクモ達の中に消えてしまい、クモ達は呪文の猛襲にハグリッドが埋もれたまま急いで退却していく。「ハグリッド!」ハリーは我を忘れて追いかけるが、ハグリッドは全く見えなくなってしまい、巨人達が現れ城を壊し始める。キャー、城を壊さないで!ホグワーツ城復興できるのでしょうか・・・。
「ハガー?」と現れたグロウプは確かに小さい方なのだと分かる程他の巨人達はばかでかく、凶暴に暴れ回っている。3人は走って森に向って逃げるが今度は大量のディメンターが襲いかかる。だがハリーはフレッドの死、ハグリッドも死にかけているか、もう死んでしまったかもしれない、他にもどれだけの人達が死んでしまたったのだろうという絶望感に苛まれ、既に半分魂が抜けてしまったようで杖を持って震えたまま守護霊が出せない。ロンの出した弱々しいテリアの守護霊も、ハーちゃんのカワウソの守護霊も消えてしまう。あ~、絶体絶命!その時、ウサギ、イノシシ、キツネの守護霊が現れる。ルーナ、アーニー、シェーマスだ!(泣)
必要の部屋でのDAの練習に戻ったようにルーナが言う。「その通りだわ、ハリー。何か楽しい事を考えるのよ。」「楽しい事なんて。」「私達まだここにいるわ。まだ戦ってるのよ。さあ・・・」ルーナに勇気づけられ、やっとの事で雄鹿の守護霊を噴出させディメンターを追い払うハリー。「何てお礼を言ったらいいか。君達は僕らの命を・・・」ロンが言いかけたが、また巨人が現れて皆散り散りに走って逃げる。ルーナ達は戦いに戻り、ハリー達は暴れ柳まで全速力で走る。
フレッド、ハグリッド、全ての愛する人達のための恐怖をハリーはなんとか心の隅に封じる。だって走らなきゃ、蛇に、そしてヴォルデモートにたどり着かなきゃ。ハーちゃんの言ったように、これを終らせる道はそれしかないんだ。
息を切らせて暴れ柳に到着。「どうやって入る?またクルックシャンクスがいたらいいのに・・・」「クルックシャンクス?あなたそれでも魔法使いなの?」「ああ、そうだった。」とロンは浮遊呪文で枝を浮かせて幹に触れ暴れ柳を静め、「完璧!」と誉めるハーちゃん。このロンとハーちゃんの掛け合い、1巻賢者の石でハリーとロンが悪魔の罠に捕まった時に、ハーちゃんが動揺して火をつけるのに薪が無いわとか言って、ロンに言われたツッコミと同じですね。1巻から韻を踏んでるんでしょうか(笑)
ヴォルが待ち構えているだろうとマントを着て恐る恐る入っていくとトンネルの奥は古い木枠のようなもので塞がれていて、部屋からヴォルとスネイプの話し声がして小さな割れ目から覗いてみる。
ヴォルはニワトコの杖を持ち上げる。「問題があるのだ。なぜこの杖は俺様の思うままにならない、セブルス?」「我が帝王、どういう事でしょうか。その杖で驚くべき魔法を使っておられる。」「いや、通常の魔法だけだ。俺様は非凡だが、この杖は・・・違う。約束された驚くべき力を発揮していない。これまでオリバンダーに作らせた杖と何ら変わらない。」ヴォルは物思いにふけり穏やかだったが、ハリーのキズはズキズキと痛み、ヴォルの内部で怒りが湧き上がるのを感じた。「何ら変わらない。」ヴォルは部屋の中を歩き出す。「長い事深く考えたのだ。セブルス・・・なぜお前を戦いから呼び戻したか分かるか?」ハリーにはナギニを見据えるスネイプの横顔が見えた。「いえ、我が帝王。ですが戻して下さい。私にポッターを捕えさせて下さい。」「ルシウスのような事を言うな。お前達は俺様ほどポッターを理解していない。探す必要は無いのだ。やつはやって来る。俺様はあやつの弱さを知っている。やつの大きな欠点の1つだ。やつは自分のせいだと知りながら仲間がやられるのを見ている事に耐えられない。何をもってしても止めたいと望み、やってくるのだ。」スネイプが何度食い下がってもヴォルは取り合わない。「だがポッターではなく、お前と話したいのだ。お前はずっと非常に役に立ってきた・・・俺様の関心はついにあの小僧に出あった時何が起こるかだ・・・なぜこれまでポッターに杖を向けた時杖は二つとも失敗したのだ?・・・俺様の杖は全ての命令に応じてきた。ポッターを殺す事以外は。二度も失敗したのだ。オリバンダーは拷問され兄弟杖について語り、他の杖を使うよう言ったが、ルシウスの杖はポッターに出会うと粉々になった。俺様は3つ目の杖を求めたのだ、セブルス。ニワトコの杖、運命の杖、死の杖を。俺様は前の持ち主から奪ったのだ、ダンブルドアの墓から・・・今夜ずっと勝利を目前にしながらここに座り考えた。なぜニワトコの杖は伝説的な力を正規の所有者のために発揮しないのか・・・もしやお前はもう分かっているのか?お前は賢い男だ、セブルス。お前はずっと賢く忠実なしもべだった。これから起こらなくてはならない事は残念だ・・・ニワトコの杖は俺様に正しく仕えない。セブルス、なぜなら真の所有者ではないからだ。ニワトコの杖は前の持主を殺した者に仕える。お前はアルバス・ダンブルドアを殺した。お前が生きている限り、セブルス、ニワトコの杖は真に俺様の物にならないのだ。」
「我が帝王!」スネイプは抗議して杖を掲げる。「他に道は無いのだ、俺様は杖を征服しなければならない、セブルス。杖を征服し、最後にはポッターを征服しなければならないのだ。」ヴォルがニワトコの杖を振ったが何も起こらないので、スネイプは一瞬処刑を延期されたのかと思ったようだったが、ヴォルの意図は明確になった。蛇の檻が飛んできてスネイプが叫ぶ事しかできない内に包み込み、ヴォルがパーセルタングで言った。「殺せ。」恐ろしい叫び声があがり、ハリーは蛇の牙がスネイプの首を突き刺し、彼が血の気を失って目を見開き檻を押しのけられず床に倒れるのを見た。「残念だ。」ヴォルは冷たく言うと向きを変えた。そこには何の悲しみも後悔もなかった。この小屋を去り、完全に彼の命令に従うようになった杖を手にすべき時がきた。首の傷から血を吹き出しているスネイプを床に転がしたまま、ヴォルは振りかえりもせず部屋を後にし、巨大な蛇が防御の球体に入ったままその後を追った。
ハリーは穴を広げてできるだけ音をたてずに中に入っていく。なぜそんな事をしているのか、なぜ死にかけてる男に近づいていくのか自分でも分からずに。必死に首の傷の出血を指で抑えている蒼白なスネイプの顔を見て何を感じているのかも分からなかった。ハリーは透明マントを脱ぎ、憎んでいる男を見下ろし、見開かれた黒い目がハリーをとらえると彼は話そうとした。ハリーはかがみ込み、スネイプはローブの前を掴んで近くへ引き寄せるとしゃがれ声で言った。「取れ・・・それを・・・取れ・・・それを・・・」血液より多くの何かがスネイプから流れ出した。ガスでも液体でもない銀青色の物体が彼の口から、耳から、目から流れ出し、ハリーはそれが何か分かっていたが、どうすべきか分からない・・・。ハーちゃんが取り出したフラスコを手渡され、ハリーは杖でその物質をそそいだ。フラスコが一杯になると、もう完全に血の気が失せたようなスネイプがハリーのローブを掴んでいた力がゆるんだ。「私を・・・見ろ・・・」彼は囁いた。緑色の瞳が黒い瞳に出会うとまもなく、瞳の奥の何かが消えうつろになり、ハリーを掴んでいた手が床にドサっと落ち、スネイプは動かなくなった。
何て事でしょう!言われてみれば確かにニワトコの杖の最後の所有者ダンブルドアを殺したのはスネイプ。そのために殺される事になるとは!私はダンブルドアが殺されようとずっとスネイプは結局味方だと信じぬいて来たので、最後にハリーがヴォルと対決しなければならない場面になったらきっとスネイプが自分の命をとしてでも助けてくれるに違いないと思ってたのですが、こんな風に最後を迎えるとは!
デスイーターの中でも忠実で役に立つスネイプはお気に入りだったはずなのに、何のためらいもなく殺す冷酷なヴォル。自ら簡単にアバダケダブラで殺さなかったのは、言葉の通り多少は残念に思ってたのでしょうか・・・。
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