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Harry Potter Cafe

Welcome to Harry Potter Cafe
ハリー・ポッターシリーズの各作品について自由に語り合うCafeです♪
                    by百味ビーンズ

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原書7巻/死の秘宝 第23章

2007/09/23(Sun)22:45

原書7巻「Harry Potter and the Deathly Hallows」(ハリー・ポッターと死の秘宝)第23章までの感想スレッド。
7巻第23章までについてコメント可です。

※百味ビーンズの感想に含まれるタイトル和訳及び内容の解釈は百味ビーンズ独自のものですので、間違っている可能性もあります。ご了承ください。

■第23章 Malfoy Manor(マルフォイの邸宅)
暗闇の中でハーマイオニーが敵ではなくハリーの顔に杖を向け白い閃光を放つ。ハリーの顔は激しく痛み、ひどいアレルギーを起こしたように腫れあがり目もわずかしか開かずほとんど見えないしメガネも落ち、テントの外に引きずり出され杖を奪われる。ロンとハーちゃんも男達に抑えつけられ、「彼女を放せ!」と怒鳴ったロンは殴られ呻き声をあげ、「やめて!彼を放して、ほっといて!」と叫ぶハーちゃん。思い合う2人の気持が伝わりますね。
「俺様のリストにのってたらお前の男友達はもっとひどいめにあうぞ。美味そうな小娘・・・なんという御馳走だ・・・柔らかな肌を楽しめる。」ハリーの胃がひっくりかえる。残忍な行為の見返りにデスイーターのローブを着る事を許された狼男フェンリール・グレイバックだ。グレイバックにその顔はどうした?と聞かれすぐに答えなかったので横隔膜に一撃をくらったハリーは痛みをこらえただ「刺された」と答え、自分はバーノン・ダドリーだと名乗る。咄嗟にダーズリー家の名前合体してますね。
ロンはスタン・シャンパイクだと名乗るけど、やつを知ってるぞ俺達と同じような連中だと嘘がバレてまた殴られ、バーディ・ウィーズリーだと言った声から口の中が血で一杯なのがハリーにもわかる。「ウィーズリー家か?穢れた血でなくとも血を裏切る者だな。最後にお前の可愛い小さなお友達だ。」その嬉しそうな声に身の毛がよだつハリー。仲間に落ち着けと言われ「おや、噛み付くつもりはないさ、まだな。バーニーより早く自分の名前を思い出せるか見てやろう。」と言うグレイバック。半純血のペネロピー・クリアウォーターだと名乗ったハーちゃんは怯えていたが、声には説得力があった。ハーちゃんが咄嗟に思いついた名前はパーシーのガールフレンドですね。まだ付き合ってるのかしら、懐かしい名前です。
こいつらホグワーツに行ってるはずの歳だぜと言うので、「辞めてきた」と言うロン。辞めた?それでキャンプしに来て面白半分に闇の帝王の名を言ったのか?と聞かれ、笑ったんじゃない間違えたんだと言うと、間違えただと?と更にあざけり笑いが起こる。闇の帝王にふさわしい敬意を払わない連中、不死鳥の騎士団がその名を呼ぶ、だからその名をタブーとしたのだ、メンバーの数人はこの手で追い詰められたのだと。やっぱりロンの推測は当たってたんですね!
一緒に縛り上げられ、「誰かまだ杖を持ってる?」と囁くと「持ってない」とハリーの両側からロンとハーちゃんの声が。「全部僕のせいだ。名前を言ってしまった。ごめん・・・」すると後ろから「ハリー?君か!やつらが誰を捕らえたのか知ったら!あいつら賞金を稼ぐために学校をさぼってる生徒を探してる強盗達だ。」とディーンの声が!一緒に逃げてたゴブリンのグリップフックと共に捕まってたようです。
当り前だけどハリーが名乗ったバーノン・ダドリーはリストに無いので、お前はお尋ね者じゃないのか?それとも違う名でリストにのってるのか?ホグワーツの寮はどこだ?と聞かれ、顔が普通に戻ってしまう前に何とかしたいハリーは、寮はスリザリンでお父さんは魔法省の魔法事故惨事部に勤めてると嘘をつく。魔法事故巻戻し局と魔法惨事部が合体しちゃってますよw
でもハリーがスリザリンの寮の場所や様子を正確に説明するので、本当に魔法省の役人の息子のスリザリン生を捕まえてしまったのかと心配になってくる男達。ポリジュース薬を飲んで入った事があるんですもんね。確かにあの部にダドリーってやつがいたぜ、と言い出す者まで現れる。「その話が本当なら魔法省に連れてっても何も恐れる事はないだろう。お前のオヤジは俺達に褒美をくれるだろう。」「でももし僕らを・・・」この幸運なまぐれ当たりのおかげで何とかこの状況を切り抜けられるかと思った矢先、テントの中を捜索してた男達がグリフィンドールの剣を見つけてしまう!
ゴブリンが鍛えた物のようじゃないか、どこで手に入れたんだと喜ぶグレイバックに、暗すぎて柄に刻まれた文字が見えないよう願いながら、父さんのだ、薪を切るために借りたんだ、とごまかそうとするハリー。しかし日刊預言者新聞に載っていた写真でポッターと一緒に行動してると思われるハーマイオニー・グレンジャーだとハーちゃんの正体がバレてしまう。違うわと言い張るハーちゃんの声は怯えて自白してるも同じ。もう少しで上手く行くかと思ったのになぁ(´□`;)
同時にキズが痛みヴォルの意識が突如鮮明に見えてくる。そびえ立つ建物、真っ黒でぞっとする不気味な要塞、巨大な建物に向って喜びに満ちてもう少しだ、もう少しだ、と滑るように飛ぶヴォル。ヴォルは塔の最上階へ飛んでいく・・・その窓は黒い岩に僅かに開いた隙間で人が入れるほど大きくない・・・骸骨のような人影が毛布の下で丸まっている・・・死んでいるのか、眠っているのか?蛇のように霞のように窓をすり抜け、独房のような部屋へ入った。
額にキズがあるぞとハリーは拾ってきたメガネをつけられ、ポッターを捕らえたぞ!と喜ぶ男達。ハリーは必死でヴォルの意識に心を閉じるだけで精一杯。
魔法省に連れていけば手柄を横取りされてしまうとヴォルが拠点にしているマルフォイ家に連れて行く事にする男達。グレイバックはローブを着る事を許されただけで闇の印は授けられておらず直接ヴォルを呼び出せないのだろうと思うハリー。
男達に姿現しで連れて来られたマルフォイ家はヴォルの意識で見えた場所と違ったので、まだやつはここに来てないと少しほっとするハリー。ハリーがいると知ったらどの位でやってくるだろうか。ハリーはヴォルが何をしているか、ハリーが捕まったと知っているのか確かめるため目を閉じる。
薄い毛布の下でやせ細った姿が揺れ動き寝返りをうち、骸骨のような顔の目が開く・・・きゃしゃな男は立ち上がり、落ち窪んだ目をヴォルに向けると微かに笑った。ほとんど歯がない・・・「ついに来たか。わかっていたぞ、その日が来ると。だがお前の旅は無意味だ。俺は持っていないのだ。」「嘘だ!」ヴォルの怒りでキズの痛みに耐えかね心を引き戻すハリー。
冷たい声で応対したナルシッサ・マルフォイはグレイバック達がハリーを連れて来たと言うと、「息子のドラコがイースターの休暇で家にいます。それがハリー・ポッターなら、あの子なら分かるわ」とクリスタルのシャンデリアや多くの肖像画が飾られた広い部屋に通す。ルシウス・マルフォイは「闇の帝王にポッターを引き渡す者になれば全て許されるのだ。」とこれまでに無く興奮し、ハリー・ポッターなのか?とドラコに問い詰めるが、ドラコはハリーと同じように目を合わせず、気が進まない様子で恐れてさえいるようで分からないと答える。ナルシッサは夫に「闇の帝王をお呼びする前に本当にポッターかどうか確かめねば。この杖はオリバンダーの物とは思えないわ。もし間違いだったら・・・ロウルとドロホフにした事を思い出して。」と。ドロホフってトッテンハムコートロードでハリー達を襲ったデスイーター達ですね。ヴォルを呼んだのにハリー達がいなくて恐ろしい罰を受けたのでしょう・・・。
マダムマルキンの店で見たわ、この子でしょ?とナルシッサにハーちゃんの事を問われると「僕・・・多分・・・ああ」と答え、ルシウスにウィーズリー家の息子だろとロンを見せられても「ああ、そうかもしれない。」と答えるドラコ。顔の変わってないロンとハーちゃんの事ははっきり分かるはずなのに、ドラコに何か心境の変化があったのでしょうか?
ベラトリックス・レストレンジも現れ、ハリー達を捕えたと聞くとすぐにお知らせしなければと興奮するが、ルシウスが自分がお知らせするのだと言ったり、グレイバックが捕えたのは俺だと手柄を取り合いもめる大人達。結局ルシウスが闇の印に触れようとするが、ベラトリックスは突然何かに気付き、「止めろ!触れるんじゃない、今闇の帝王がおいでになったら我々は皆殺される!」と叫ぶ。強盗達の持っていた剣を見て「それは何だ?渡せ。」と言っても俺達がみつけたんだと従わない男達をいとも簡単に呪文で片付けるベラ。ハリーは彼女が冷酷非情な驚くべきスキルを持った魔女なのだとわかった。
グレイバックを抑えつけ剣を取り上げ「この剣をどこで手に入れた?スネイプがグリンゴッツの私の金庫に送ったものだ。」問い詰めるベラ。「こいつらのテントにあったんだ、俺を放せ!」グレイバックは放されても彼女を警戒してる。「ドラコ、このクズどもを外に出せ。お前にやつらを始末する度胸が無いなら私がやるから中庭に置いておけ。」今度はドラコに命令するべラ。「ドラコになんて言い方するの?」とナルシッサが激怒しても、「静かに!想像してるよりずっと重大な事態なのよ、シシー!深刻な問題をかかえてるの!」と叫び、剣の柄を調べると「これが本物のポッターなら危害は加えられない。闇の帝王はポッターを自ら始末されたいのだ・・・でもあの方がこれを知ったら・・・私は確かめねば・・・私がどうすべきか考える間、囚人を地下室に入れておく。」と連れて行くよう命じるが、「待て、穢れた血は残せ。」と言うので喜びのうなり声をあげるグレイバック。「ダメだ!僕でいいだろ、僕を残せ!」とロンが叫ぶと、ベラが顔を殴った音が響き渡る。「この娘が尋問の間に死んだら、次はお前だ!」ベラはハーちゃんを引きずっていき、グレイバックは他の囚人を地下室へ押しやりながら「あの娘を始末したら俺にも1口ぐらいくれるだろうか?1口か2口でいいんだがな、だろ赤毛野郎?」、ハリーはロンが震えてるのが分かった。背中合わせに縛られたまま急な階段を引きずりおろされたので、いつ滑り落ちて首の骨を折ってもおかしくなかった。
真っ暗な地下室へ閉じ込められると、真上から恐ろしい悲鳴が聞こえてきた。「静かに!なんとかしなきゃ、ロープを外さなきゃ。」と言ってもロンは「ハーマイオニー!」と叫び続け激しく身をよじりハリーもふらつく。暗闇から「ハリー?ロン?あなた達なの?」という囁き声がして黙るロン。「ルーナ?」「ええそうよ!あなた達は捕まって欲しくなかったわ!」「僕らのロープを外せる?」「ええ私達の使ってる古いくぎがあるわ、ちょっと待って。オリバンダーさん、くぎあります?」ルーナはすぐにロープを解こうとする。上の階からベラの声が「もう1度聞くぞ!この剣はどこで手に入れたんだ!」「みつけたの、みつけたのよ。お願い!」またハーちゃんの悲鳴が聞こえロンは更に激しく暴れまくる。ルーナが「ロンお願いじっとして!手元が見えないのよ。」と言うと「僕のポケットに火消しライターがある、明かりをつけられる!」とロン。クリックすると火消しライターがテントのランプから吸い取った光の玉が現れ、ルーナとオリバンダー、ディーン、ゴブリンのグリップフックがいるのが見えた。ハーちゃんの悲鳴と共にまたベラの声が「嘘をついてるね。不潔な穢れた血め、わかっているぞ!グリンゴッツの私の金庫に押し入ったのだろう!他に何を盗んだ?本当の事を言わなければこのナイフで突き刺すぞ!」やっとロープが解けるとロンは天井の落し戸を探したり杖無しで姿くらまししようとしたり必死だったが、この地下室は逃亡不可になっていて、私も最初は頑張ったしオリバンダーさんもあらゆる手をつくしたけど逃げられないのよ、というルーナ。ディーンも殴られて血だらけで、グリップフックも床に沈み込んでふらふらで意識が朦朧としてるみたい。
ハーちゃんの悲鳴にハリーも身を切られるようで、自分のキズの痛みも忘れ、ムダと分かっても地下室を走りまわる。「他には何を盗んだ?答えろ!クルーシオ!」女の子なのに、磔の呪文までかけられるなんて、もうやめて~!ハリーがヴォルにやられた時全身を寸分の隙もなくナイフで刺されたような苦しみと描写されてたのを思い出してハーちゃんが可哀想でたまりませんでした(:_;)
ハーちゃんの絶叫が響き渡り、ロンは半ばすすり泣きながら拳骨で壁を叩き続け、ハリーは必死にハグリッドのポーチから何か予想もしない事が起こってくれないかとスニッチや壊れた不死鳥の杖をを出して振ってみるが何も起こらない・・・その時、きらめきながら床に落ちた壊れた鏡のかけらにダンブルドアの青い目がこちらを見つめているのが見えた!!2章でもハリーは鏡にダンブルドアの瞳が見えたような気がしてましたが、どうしてでしょう、ダンブルドアは生きてるのか?
「助けて!マルフォイ家の地下室に閉じ込められてるんだ、助けて!」ハリーが夢中でわめくと目は瞬きして消え、本当に見えたのか確信が持てずに鏡を動かしてみるがもう天井しか映らない。ハーちゃんはこれまで以上に悲惨な悲鳴をあげ、ロンは「ハーマイオニー!」と叫び続けてる。ベラも叫んでいる。「どうやって私の金庫に入った?あの汚いチビのゴブリンが手を貸したのか?」「彼には今夜初めて会ったのよ!あなたの金庫には入ってないわ・・・本物の剣じゃないのよ!複製よ、ただのニセモノなの!」ルシウスが簡単に見分けられるぞ、ゴブリンを連れて来いと言うのが聞こえ、ハリーはグリップフックに囁く。「ニセモノだと言ってくれ、やつらは本物だと知らないんだ、グリップフック、お願いだよ・・・」ドアの向こうから「壁の方に下がってろ。ふざけたマネをすると殺すぞ!」とドラコの震えた声がして、ロンが火消しライターで明かりを消すと、ドラコが現れグリップフックを連れ出した。
ドアが閉じると同時に大きなバン!という音がして、ロンがまた明かりをつけると姿あらわししたばかりのドビーが!「ドビ・・・!」ロンが叫びかけたのをハリーがとめる。ドビーは目を見開いて全身震え、昔のご主人様の家に戻った事に立ちすくんでいたが、震えたキーキー声で言う。「ハリー・ポッター、ドビーは助けにきました。」「でもどうやって?」ハリーは聞きかけたが、またハーちゃんが拷問される声が聞こえ本題に入った。「この地下室から姿くらましできるの?人間を連れて?」ドビーが頷くので、「よし、ルーナとディーンとオリバンダーさんを連れて・・・」「ビルとフラーのシェル・コテージがいい。」ロンが続けた。「それから戻って来てくれ。できるドビー?」「もちろんですハリー・ポッター。」話ながらキズがひどく痛み、痩せた男が「なら殺せヴォルデモート、死は大歓迎だ!だが俺を殺したところで求めている物は手に入らんぞ・・・お前の理解していない事が沢山あるのだ・・・」ハリーはヴォルの激怒を感じたが、またハーちゃんの叫び声が聞こえ心を引き戻し、あなたを助けたいの、置いてはいけないよと言うルーナとディーンを、行くんだ、僕らも追いかけるからと説得し、ドビーは3人を連れて消えた。
姿くらましの音に気付き、何事だと今度はワームテールを差し向ける声がきこえたので、人数が減ってるのがバレたらおしまいだ、僕らで取り押えなきゃと明かりをつけたまま待ち構えるハリーとロン。ドアが開き、からっぽの地下室に明かりが浮かんでいるのを一瞬みつめたワームテールを2人で取り押え、ロンは杖腕をつかみハリーは口をふさぎワームテールの杖は火花を散らして銀色の手はハリーの喉へ忍びより、3人は静かに取っ組み合った。「どうした、ワームテール?」と上階からのルシウスの呼びかけに、ロンは声真似をして「何でもない!問題ない!」と答える。
ハリーはなんとか金属の指を振り解こうと「僕を殺すのか?命を救ってやったのに?借りがあるだろう、ワームテール!」と喘ぎながら言うと、予想外な事に金属の指がゆるんだ。ハリーが驚き、ねずみのような男の小さな涙ぐんだ目が恐怖と驚きで見開かれているのを見ると、意に反して情け深い感情が生まれ自分の手がしてしまった事にハリーと同じくらい驚いているようで、弱みをみせた瞬間を取り消すように激しく暴れた。ロンに杖を奪われ、当惑して恐怖に瞳孔が開き、彼の目はハリーから何か別のものへ、銀色の指が無情にも自身の喉へ向っていた。「止めろ・・・」ヴォルが最も臆病なしもべに与えた銀の道具は武器を失い用無しになった持主に向い、一瞬のためらいと哀れみの報いに絞め殺そうとしていた。ハリーもロンも指を振り解こうとしたり呪文を使ってみたりしたがなすすべもなく、ワームテールは青くなって倒れ動かなくなってしまう。3巻アズカバンの囚人日本語版P557で、ハリーがワームテールの命を救ったために逃げられてしまった時、ダンブルドアの言った事覚えてますか?「ペティグリューは君に命を救われ、恩を受けた。君は、ヴォルデモートのもとに、君に借りのある者を腹心として送り込んだのじゃ。魔法使いが魔法使いの命を救うとき、2人の間にある種の絆が生まれる。」「これはもっとも深遠で不可解な魔法じゃよ。ハリー、わしを信じるがよい・・・いつか必ず、ペティグリューの命を助けてほんとうによかったと思う日が来るじゃろう。」この魔法使いの命の恩に関する魔法はその後全く触れられてないのでどういうものか詳しく分かりませんが、この場面に影響を及ぼした事は間違いありません。この魔法のためにワームテールは躊躇したのでしょうか、ワームテールはもともとハリーの両親の暗殺に手を貸してしまった事をどこかでずっとハリーに申し訳無く思っていて、魔法によってその思いが心に浮かんで来たのだと思いたいです。そして銀の指で絞殺されてしまったのは命の恩の魔法ではなく、ヴォルがしかけておいた裏切り者を始末する魔法によるものでしょう。
ハーちゃんの恐ろしい悲鳴が聞こえ2人はワームテールを残し上の階へ。ドアの隙間から覗くと、ベラはグリフィンドールの剣を持ったグリップフックを見下ろし、足元に横たわったハーちゃんはほとんど動きもしない。グリップフックはニセモノだと証言してくれた。ベラは安堵の表情を浮かべるとたやすく杖の一振りでグリップフックの顔に深い傷を作り、うめき声をあげて足元に倒れた彼を蹴り飛ばし、闇の印に触れてヴォルを呼んだ。
ハリーのキズは裂けるように痛み、ヴォルの目の前で痩せこけて歯の無い男が笑っている。ヴォルはこの呼び出しに激怒していた、ポッターでなければ呼ばないように警告しておいたのに、これが間違いなら・・・「殺せ!お前は勝利しない、勝利する事ができない!あの杖はけしてお前のものにはならない・・・」ヴォルの怒りが爆発し緑の閃光が炸裂し老人は死んだ。これがもし間違いならやつらは罰をうけるだろうと彼の憤怒は制御不能だった。この痩せた老人て、ハリーが落としていった写真で誰だかわかった泥棒、闇の魔法使いのグリンデルバルドでしょうか。ずっと収監されたまま老いていたのですね。彼がニワトコの杖を持っていないなら杖はどこにあるんでしょう・・・。
「穢れた血は始末していい。グレイバック欲しければやる。」ベラの言葉に「ダメだーーーーーーー!」とロンは居間に飛び出し、彼女は驚いて杖を向けようとしたが、それより早くロンはワームテールの杖で「エクスペリアームス!」と叫び、吹っ飛んだ彼女の杖は後を追って飛び出したハリーがつかんだ!不意をついたとはいえベラより早く呪文を放つなんてロンかっこいい!そしてハリーも見事な連携プレー!
ハリーが失神呪文でルシウスを吹っ飛ばすと、ドラコ、ナルシッサ、グレイバックの杖から閃光が放たれ、ハリーはソファーの後ろまで床を転がって避ける。「止めろ、小娘が死ぬぞ!」ベラが意識を失ったハーちゃんの喉に銀のナイフをあてている。「杖を捨てろ。さもなくばこの小娘の血がどれだけ穢れているか見る事になるぞ!」ロンは杖を持ったまま硬直し、ハリーも杖を持ったまま立ち上がった。「杖を捨てろと言ったんだよ!」ベラは金切り声をあげ、ハーちゃんの喉に刃を押し当て、血が出てきた。「わかった!」2人とも杖を落し、両手を上げた。ベラはドラコに杖を拾うよう命令し「闇の帝王がいらっしゃる。ハリー・ポッター、お前の死がやってくるんだ!」ハリーには空を飛ぶヴォルの姿が見えていたので分かっていた、姿あらわしできる距離まで来たらもう逃れようがない。
ドラコが杖を持って戻り、ベラが「グレイバックが穢れた血の面倒をみてる間、小さな英雄達を縛り上げねば。グレイバック、闇の帝王は今夜のお前の功績を思えばこの娘くらい惜しまれないだろう。」と言い終わると同時にクリスタルのシャンデリアが音を立てて揺れ、落下してきた。真下にいたベラはハーちゃんを取り落とし叫び声と共に横に飛びのき、ハーちゃんとまだ剣を持ったままのゴブリンの上にクリスタルやチェーンが落ちてきた。ドラコは体を2つ折りにして血に汚れた顔を手で覆った。ロンはハーちゃんを助け出しに行き、ハリーはこのチャンスにかけ、椅子を飛び越えドラコの握っていた3本の杖を奪い取ってグレイバックに向け失神呪文で倒した。
ナルシッサはドラコが更に負傷しないよう引きずって行き、ベラは飛びあがってナイフを振り回したが、ナルシッサはドアに杖を向けて叫んだ。「ドビー!お前がシャンデリアを落としたの?」小さな屋敷しもべは小走りに部屋に入ってきて、古い女主人を指差しキーキー声で言った。「ハリー・ポッターを傷つけてはいけない。」「殺すのよ、シシー!」ベラが叫んだが、ナルシッサの杖は武装解除され部屋の反対へ飛んでいった。「この穢れた小猿!魔女の杖を奪うとは、主人に反抗するのか!」ベラが怒鳴るとドビーは「ドビーには主人はいない!ドビーは自由な屋敷しもべだ、そしてドビーはハリー・ポッターと友達を助けにきたんだ!」ときっぱり。ドビーかっこ良すぎ!!
ハリーはキズが痛み、もう時間が無いのがわかった。「ロン掴め、行くぞ!」ハリーはロンに杖を1本投げ、剣を握ったままのゴブリンを助け出して背負い、ドビーの手を掴むと姿くらましした。暗闇につつまれながら最後に居間を見ると、凍りついたナルシッサとドラコの姿、ロンの赤い髪とまさに彼が消えた場所にベラが投げたナイフがぼんやり見えた。「ビルとフラーのシェルコテージ・・・」ハリーは行った事の無い場所へ上手くたどり着ける事を願いながら繰り返した。額の痛みが彼を貫き、ゴブリンの重さに圧迫され、グリフィンドールの剣が背中にぶつかるのを感じた。彼の手の中でドビーの手がびくっとして、正しい場所に連れて行こうとしてくれてるのかと思い、握り返す事でいいよと伝えようとした。
潮風の香りがする固い地面に到着すると、ハリーはドビーの手を離し、ゴブリンをそっと地面に置いた。ゴブリンが動き出したので大丈夫ですか?と聞いたけどただすすり泣いていた。暗がりに目をこらし必要なら戦えるように杖を構えて囁くハリー。「ドビー、あれがシェルコテージかな?この場所であってるの?ドビー?」見まわすと少し離れた所にドビーが立っていた。「ドビー!」ドビーは僅かにふらつき、大きく見開いた輝く瞳に星が映っていた。2人は同時に見下ろした、ドビーの波打つ胸に突き刺さった銀のナイフの柄を。
「ドビー・・・ダメだ・・・助けて!」ハリーはコテージの側に動く人影に向って叫んだ。それが魔法使いだろうとマグルだろうと、友達でも敵でも構わなかった。ドビーの胸に広がっていく暗いシミと、懇願の表情を浮かべてハリーの方へ細い手を伸ばすドビーの事しか考えられなかった。ハリーは彼を冷たい草の上に横たえた。「ドビー、ダメだ、死なないで、死なないで・・・」ハリーの瞳をとらえると唇は言葉を発しようとして震えた。「ハリー・・・ポッター・・・」そして小さく身震いすると動かなくなり、瞳は見る事のできない星達の輝きを映す大きなガラス玉のようになってしまった。
どうしてヘドウィグやドビーのようないたいけな者達が・・・。既に多くの犠牲者が出たけれど、悲し過ぎてここ程涙がとまらないところはありませんでした。
ドビーの死を悼んでこの章を終わります。(;_:)
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